日本臨床細胞学会雑誌
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乳房の穿刺細胞診で診断し得た絨毛癌の稀有な1例
宗岡 煕柏村 正道塚本 直樹斉藤 俊章
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1983 年 22 巻 4 号 p. 819-822

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抄録

26歳の時, 胞状奇胎にて子宮内容除去術を受けその後順調な経過であったが, 29歳の時, 妊娠31週にて右乳房の腫瘤に気づき, その穿刺細胞診で絨毛癌と診断された症例について報告する.細胞学的には2種類の異型性の強いcytotrophoblastとsyncytiotrophoblastがみられ絨毛癌を強く疑った.組織学的にも壊死性の背景に2種類の異型trophoblastがみられ絨毛癌と診断された.その後妊娠34週で帝王切開術が行われた.胎盤は, 正常の外観を有していたが71箇所の亜連続切片にて11箇所に非連続性の絨毛癌の小病巣が認められた.帝王切開7日目に肺転移巣が認められ19日目に脳転移による出血にて死亡した.

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