日本臨床細胞学会雑誌
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集検で発見された頸部腺癌の検討
杉森 甫藤 幸子原之園 邦子佐藤 晶子高尾 みつ江樋口 千鶴子手柴 美佐枝小森 恵子柏村 正道
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1984 年 23 巻 3 号 p. 391-394

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抄録

福岡県対ガン協会では, 子宮癌集団検診において昭和42~56年の問に頸部腺癌19例を発見した.これは周期的に発見した頸部浸潤癌434例の44%に相当した.このうち10例 (5a6%) は初診で発見されていたが, 4回目に発見されたものも2例あった.細胞診Class IIIとして検出されたものが10例あり, これらの細胞像は定型的腺癌標本に比し, 核異型が弱く核小体が明瞭でないなどの差がみいだされた.異型腺細胞の集塊は核腫大, 大小不同性等の所見に乏しくとも慎重に検鏡する必要性が示唆された.

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