日本臨床細胞学会雑誌
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脳腫瘍の塗抹細胞におけるglial fibrillary acidic protein (GFA蛋白) の局在について
藤井 雅彦加藤 一夫山崎 政城杉江 茂幸島 寛人高橋 正宜
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23 巻 (1984) 4 号 p. 571-575

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抄録

脳腫瘍の捺印細胞標本を用いて, PAP法によるglial fibrillary acidic protein (GFA蛋白) の局在を検索し, 組織像, 細胞像との比較検討を行った.
正常大脳白質においては, 線維性星状膠細胞の核周囲細胞質およびその突起に陽性反応が認められた.星状膠細胞腫では7例全例が強陽性を呈した.異型星状膠細胞腫 (5例) や膠芽細胞腫 (12例) も全例陽性であったが, 染色性は不均一で, 異型が強くなるに従い, 染色性の低下が認められた.星状膠細胞腫と稀突起膠細胞腫の混在例 (混合膠腫) では, 星状膠細胞腫の細胞のみが選択的に染色性を示した.脳室上衣腫は2例とも陽性であった.髄芽細胞腫は5例中4例が陰性であったが, 1例では弱い陽性反応が一部の細胞に認められた.髄膜腫の3例と転移性腺癌の3例はいずれも陰性であった.
これらの成績は, 組織切片を用いてのGFA蛋白の検索結果とよく一致しており, GFA蛋白の検索が脳腫瘍細胞診の領域に十分応用可能であることが明らかになった

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