日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
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ISSN-L : 0387-1193
Cytologic studies of highly malignant endometrial stromal sarcoma arising in the cervix uteri
A case report
Yoshio ISHIZUKA
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キーワード: Uterus, Cervix, Stromal sarcoma
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1984 年 23 巻 4 号 p. 604-607

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抄録

29歳, 既婚女性, P-1, G-3, 妊娠37週で当院に入院.
主訴: 無痛性の性器出血.
局所所見: 子宮膣部の栂指頭大出血性腫瘍.
細胞診: 陽性.
組織診: 当初biopsyでは, 未分化扁平上皮癌と思われた.
経過: 妊娠38週にて帝王切開にて児を分娩さらにその4週間後に広汎子宮全摘出術をうけたが, 術後8ヵ月にして全身転移のため死亡.
剖検: 転移は肝ならびに脊椎に著明であった.
術後病理所見: 子宮は正常大, 卵管, 卵巣は著変なし.子宮頸部に直径2cmの出血性腫瘍を認む.子宮頸部ならびに体部内膜には腫瘍を認めなかった.
最終組織診断: 子宮頸部に異所性に発生した子宮間質肉腫であり, その起源はあるいは子宮頸部にあった子宮内膜症とも考えられる

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© The Japanese Society of Clinical Cytology
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