日本臨床細胞学会雑誌
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卵白アルブミンを用いた腫瘍穿刺吸引材料のcell-block作製法
山本 玲子野口 左内竜田 正晴春日井 博志岡野 弥高和田 昭田村 宏
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24 巻 (1985) 2 号 p. 150-156

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抄録

肝疾患患者31例 (原発性肝癌17例, 転移性肝癌1例, 良性肝疾患13例), 膵疾患患者23例 (原発性膵癌18例, 良性膵疾患5例) に対して, ヘパリン処理細径穿刺針を用いて, 超音波映像下に腫瘍組織を採取し, ゲル状の卵白アルブミンを用いて組織小片を相互接着し, cell-blockを作製する方法を考案した.
卵白アルブミンは, 上昇エタノール中で, 急速に凝縮, 硬化し, 包含する組織小片を強力に接着・支持するため, 試料の損失はほとんどみられなかった.
本法によるcell-block作製率および正診率は肝疾患例はそれぞれ90.3%, 100%で, 膵疾患例ではそれぞれ95.7%, 95.5%であった.
固定法については, Bouin, Zamboni液固定が, 各種染色への応用範囲が広く, また, グリコーゲン保存には, 2.5%glutaraldehyde液固定が最良であった.
本法は, 細径穿刺針を用いた腫瘍穿刺材料のcell-block作製法として, 極めて有用な方法と考えられた.

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