26 巻 (1987) 6 号 p. 1062-1065
61歳, 男性, 左大腿部横紋筋肉腫根治手術より4年後に肺転移をきたした1例.
肺転移は一般的に肺末梢, 特に胸膜直下に生ずることが多く, 経気管支的に細胞診, 組織診を行うことは比較的困難である. 本症例は転移巣を気管支粘膜下に認め, 生検手技により腫瘍が気管支内腔に露出したために腫瘍表面より細胞診, 組織診が可能となった.
擦過細胞診所見では, 核・細胞質ともに大小不同, 多形性, 多彩性などが目立った. 細胞質の横紋は明確には認められなかったが, 横紋筋肉腫に特徴的とされる核が細胞質の縁より突出した像や, 核が細胞質の上に乗っている像を認めた.生検の結果および既往歴から横紋筋肉腫の肺転移と考えられた.