日本臨床細胞学会雑誌
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子宮内膜mucinous adenocarcinomaの1例
吉田 恵楠山 洋司今井 秀彰細道 太郎馬渕 義也横田 栄夫西 陽造
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1987 年 26 巻 6 号 p. 1154-1157

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抄録

子宮内膜mucinous adenocarcinomaの細胞および組織像について報告した.77歳の女性が性器出血にて来院, 内膜細胞診では, 腫瘍細胞は弱い重積性を示し, 辺縁ではシート状で, 淡く豊かな細胞質を持ち, 核は大小不同に乏しく, 細顆粒状クロマチンで, 少数の小さい核小体がみられた. 多くの細胞はPASおよびアミラーゼ消化PAS染色に陽性を示した. 腫瘍は子宮体部に限局しており, 組織学的には絨毛または腺管状増殖で, 多量の細胞外粘液と多くの腺細胞に細胞質内粘液が認められた.
内膜癌においてmucinous adenocarcinomaは数少ない亜型であるが, 細胞診での診断は可能であると考えられる.

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