日本臨床細胞学会雑誌
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子宮内膜serous adenocarcinomaの細胞学的, 組織学的検討
竹村 正小笠原 忠利武田 守弘植松 邦夫山本 格士小川 隆文平良 信弘鳥居 良貴岡村 義弘三村 雅子
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1988 年 27 巻 6 号 p. 829-834

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抄録

子宮体癌亜型の中, 予後が不良とされるserous adenocarcinoma 4例を経験したのでその細胞像と組織像につき若干の文献的考察を加えて報告する. 子宮内膜スメアで, 悪性細胞はその特徴的な細胞異型および乳頭状配列を示し組織構築を反映した. 加えて細胞標本でも組織標本でも, 硝子小球体が胞体内外に認められた. 従来serous adenocarcinomaの手掛かりとされている砂粒体が認められなくても, この硝子小球体がこの亜型の診断の手掛かりとなることが示唆された. 4例中, 2例はclear cell carcinomaとの移行が認められserous adenocarcinomaとclear cell carcinomaとの共通の組織発生が示唆された.
われわれの経験ではこの亜型の予後がきわめて不良であったことから, 主治療前に分化型腺癌と正確に鑑別することが重要であり, また手術療法には大網切除を併せ行うことが望ましい.

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