日本臨床細胞学会雑誌
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子宮頸腟部スメアに悪性細胞が出現した子宮外腫瘍症例の検討
佐藤 重美高村 郁世桜庭 厚棟方 まろみ
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1988 年 27 巻 6 号 p. 842-848

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抄録

昭和51年から昭和60年までの10年間に, 青森県成人病予防協会で取り扱った, 子宮頸腔部スメア463, 484件の中から, 異常を認め精査の結果, 子宮外原発腫瘍と診断された43例にっいて, 臨床的, 細胞診断学的検討を行った.
1. 子宮頸膣部スメア標本上に異常を認めた子宮外腫瘍の割合は, 463, 484件中43例で0.0093%であった.
2. 原発臓器としては, 子宮外性器が21例, 性器外臓器が22例で, ほぼ半々であった. 性器の中では卵巣が19例, 卵管が2例であった. 性器外臓器では, 胃が8例と最も多く, 次いで結腸が6例, 泌尿器が4例, 乳腺が3例, 不明が1例であった。これらのなかで子宮に転移があったものは23例で, 転移のなかったものは9例であった. 残りの10例は不明であった.
3. 細胞診断上, 腫瘍性背景がみられたものは30例と多く, みられなかったものは13例にすぎなかった. これは子宮転移例が多かったためと考えられるが, 原発臓器の推定には子宮転移のないものの方がしやすかった.
4. 頸膣部スメアに出現する腫瘍細胞は, 原発臓器に特徴的なものもみられたが, 一般的にはかなり困難と思われた.

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