日本臨床細胞学会雑誌
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外陰尖圭コンジローマの細胞診, 組織診におけるヒトパピローマウィルスDNAの局在
永井 宣隆木岡 寛雅勝部 泰裕上馬場 是美藤原 篤
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1988 年 27 巻 6 号 p. 868-874

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抄録

外陰尖圭コンジローマの細胞診, 組織診の検討に加えて, ヒトパピローマウィルス (以下HPV) DNAの局在をビオチン標識したHPVDNAプロー-ブを用いて, 分子生物学的手法の1つであるDNA-DNAinsituハイブリダイゼーションから検索した.
1. 外陰尖圭コンジローマの細胞診所見は, 核はほぼ正常でときに2核を有し, 細胞質は類円形か紡錘状でオレンジG好性のdyskeratotic cellが多く観察されるのに対し, koilocytosiの出現は少なかった.
2. 今回, 検討した尖圭コンジローマ16例中15例 (93.8%) にHPV DNAが検出され, HPVDNAは細胞診, 組織診ともに主にkoilocytosisの核に検出された.
3. HPVタイフ. 別では, 単独感染が9例みられ, 6型が16例中7例 (43。8%), 11型が16例中2例 (12.5%) であった. また6例 (37.5%) にHPVの混合感染を認め, 6例全例が6型+11型を含んでいた. そして6型と11型に加えて, 16型陽性を3例, 18型陽性を1例認めた.
以上, insituノ・イブリダイゼーションの応用から尖圭コンジローマの細胞診, 組織診におけるHPVDNAの局在分布と, 感染したHPVタイプ分類が可能となり, 従来の細胞診, 組織診に加えて予後推定の指標となる可能性が示唆された.

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