日本臨床細胞学会雑誌
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細胞診自動化の観点よりみた子宮癌集検標本の検討
上井 良夫中嶋 玉恵坂井 義太郎松岡 規男
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1988 年 27 巻 6 号 p. 904-909

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抄録

子宮癌細胞診自動化の観点から, 神奈川県予防医学協会の子宮癌集検 (受診者157,903名) で発見された138名の癌症例-頸癌137 (0期54, 1期64, II期11, III期2, 不明6), 体癌1の頸部綿棒擦過スミアを検討した.
癌細胞と軽度異形成以上の異型細胞 (癌・異型細胞) を出現様式により遊離状, シート状, 集塊状に分けると, 病期の進行とともに遊離, シート状の癌・異型細胞が増加し, かつ, 癌・異型細胞集塊も増加する傾向がみられた. 遊離状, シート状の癌・異型細胞合わせて30コ未満の症例は14例 (0期6, I期6, II期1, 不明1) であった (最少数の症例は3コ). この中, 癌・異型細胞集塊をも認めなかった症例は10例 (0期6, 1期2, II期1, 不明1) であった. Papanicolaou染色標本の画像解析による細胞診自動化に際して, 一定数以下の癌・異型細胞しか存在しない症例は, 判定の対象から除外するような診断論理は再検討する必要があり, また, 細胞集塊をも判定の対象として取扱わねばならないことが判明した.
頸癌病期と好中球数, 扁平上皮細胞数をも検討したが, 両者間に関連を認めなかった.

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