日本臨床細胞学会雑誌
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子宮頸部の細胞診と組織診におけるHPVのTYPE
樋口 和良藪下 廣光安藤 高宣水野 義巳原 一夫中西 正美石原 実
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1989 年 28 巻 6 号 p. 764-768

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抄録

子宮頸部細胞診IIIa以上の43例についてヒトパピローマウイルス (human papilloma virus, HPV) DNAのtype (6・11型DNAと16・18型DNAと31・33・35型DNA) をDNA-RNAhybridizationを用いて検討した. また, 組織診からの検討も加えた.
1) classIIIaではHPVのtypeは6・11型DNAと31・33・35型DNAであったが, classIII b, classIV, classVでは16・18型DNAの存在が確認された.
2) 組織診では, milddysplasia, moderatedysplasia, severedysplasiaの異形成上皮では31・33・35型DNAを認めた. しかし, C. I. S.やS. C. C.では31・33・35型DNAに加え, 16・18型DNAを認めた.
3) 細胞診がclass IIIbでありHPVの16・18型DNAを確認できたものは, 4例中4例が組織診でC. 1. S.以上であった.すなわち3例がC. I. S.であり, 残る1例はS. C. C.であった.
以上よりHPV感染は異形成や子宮頸癌と関連が深いことがわかったが, 特に16・18型DNAを認めた場合には, 注意深いフォローアップが必要であると考える.

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