日本臨床細胞学会雑誌
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子宮頸部初期癌の診断における円錐切除術の意義
特に細胞診, 狙い組織診との関連において
橋村 尚彦塚原 裕石束 嘉男戸田 せつ子
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1989 年 28 巻 6 号 p. 787-792

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抄録

子宮頸部初期癌の診断における円錐切除術の意義を細胞診, 狙い組織診の正診率と比較し検討を加えた.
円錐切除術による臨床進行期の診断は, 摘出子宮の組織学的検索から, 正診率100%であった. 細胞診では上皮内癌の42.9%, 微小浸潤癌の50.0%が正診できた. 狙い組織診では上皮内癌の77.1%, 微小浸潤癌の53.6%が正診できたが, UCF例では正診率が低くなる傾向にあった.
細胞診と狙い組織診が同一の診断であったときの正診率をみると, 2検査法で上皮内癌と診断した例の78.9%, 微小浸潤癌と診断した例の91.7%が最終診断と一致していた.
細胞診と狙い組織診による子宮頸部初期癌の正診率はかなり高いものであるが, 確定診断としては円錐切除術が最も正確であり, 過小評価による過小治療を避けるためにも, その省略は慎重にされねばならないと思われた.

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