日本臨床細胞学会雑誌
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転移性子宮・腟癌の細胞所見および剖検例からみた転移機序の考察
中西 慶喜土井原 博義万代 光一山内 政之山本 陽子佐伯 逸子日浦 昌道森脇 昭介
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1989 年 28 巻 6 号 p. 793-799

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抄録

臨床的に診断し得た17例の性器外臓器を原発とする転移性子宮・膣癌について, 細胞診上の特徴およびその転移機序を中心に報告するとともに, 剖検例での検討を加えた.
1) 原発臓器としては直腸7例と最も多く, 次いで胃5例, 結腸4例, 腎1例であった.
2) 細胞診では扁平上皮系の異型細胞がなく, 印環細胞を主体とする腺系の異型細胞を認める場合には胃癌を強く疑い, 著明な柵状配列を示す細胞集団をみるときには大腸癌の可能性も考慮する. また腫瘍性背景, 腫瘍細胞の数および孤立性の形態に注目すれば, 鑑別診断上参考になると思われた.
3) 転移機序を剖検例で検討してみると, 癌性腹膜炎を伴っている例が多く, 脈管行性転移は比較的少なかった.

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