日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
口腔粘膜擦過細胞診にて診断し得た尋常性天庖瘡の1例
杉島 節夫横山 俊朗吉田 友子金原 正昭自見 厚郎神代 正道亀山 忠光
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 28 巻 6 号 p. 953-956

詳細
抄録

尋常性天庖瘡の1例を報告した. 症例は38歳男性で, 口腔粘膜の発赤・びらんを主訴とし, 臨床的に多形性滲出性紅斑が疑われ, 口腔粘膜擦過細胞診が施行された. 多数の労基底~ 中層細胞に類似した異型細胞が孤立散在性あるいは平面的な細胞集塊で出現し, 核の腫大, N/C比の増加と単~3, 4個の著明な核小体を特徴とした. しかし核内は明るく核クロマチンの増加は認められなかった. これらの細胞は尋常性天庖瘡に出現するいわゆるTzanck cell (Acantholytic cell) に相当する細胞と考えられた. また, 免疫螢光抗体直接法にて口腔粘膜表皮有棘細胞間にIgGの沈着が認められ, 血中のIgG, IgA値も軽度上昇していた.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top