日本臨床細胞学会雑誌
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左大腿軟部組織原発と思われる肺転移性悪性顆粒細胞腫の1例
井坂 晶渡辺 隆紀大森 勝寿箱崎 半道大槻 文子蛭田 道子吉田 京子益子 真由美
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1989 年 28 巻 6 号 p. 970-975

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抄録

本邦における悪性顆粒細胞腫の報告例は今だ20例にすぎない. 本症例は59歳の女性で胸部検診で異常影を指摘され精査の目的で入院し, 両側肺に腫瘤影があり特に右肺門に大きな数個の腫瘤があるため気管の圧迫による症状が出ている. 気管支擦過および経皮的肺生検を施行し悪性顆粒細胞腫を疑った. 症状改善の目的で左中下葉切除術を行い現在化学療法を継続中である. 組織診断は悪性顆粒細胞腫であった. また55歳および58歳のときに左大腿腫瘤を摘出しており, その組織標本の照合により当部位を原発巣と診断した. 細胞診, 組織診断の要点は, 細胞質内に多数の顆粒を認めた点で, 特に神経組織特異蛋白といわれるS-100蛋白染色を行い茶褐色に染まった顆粒を認めたことである.

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