日本臨床細胞学会雑誌
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腺様嚢胞癌の細胞学的検討
原 仁小山 敏雄木村 正博石井 恵理河西 八郎赤星 至朗寺本 勝寛高相 和彦須田 耕一
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1991 年 30 巻 3 号 p. 448-454

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抄録

組織学的に腺様嚢胞癌と診断された6例の細胞学的検索から次の結果を得た.
1) 篩状パターンと充実性パターン由来の細胞はいずれも同種類の小型裸核状細胞であった.節状パターンではmucoid globulesが多く出現し, 細胞密度は低かった.充実性パターンはmucoid globulesはわずかであったが, 細胞密度は高かった.管状パターンは外層筋上皮細胞では篩状パターンや充実性パターンを構成する細胞と同じ小型裸核状細胞であった.内層腺管上皮細胞では胞体は豊富で厚く, 空胞化があった.核と核小体もやや大型であった.
2) 穿刺吸引による腺様嚢胞癌の細胞学的亜型分類は組織学的亜型分類をよく反映していた.
3) 細胞学的異型度は亜型分類ではなく, 充実性パターンの占有率に強く関連した.すなわち, 充実性パターンが30%以上では高度 (grade 3) で明らかに悪性, 数%(10%以下) では軽度 (grade 1), その中間群 (10~20%) では中等度 (grade 2) であった.

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