日本臨床細胞学会雑誌
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In situ hybridizationによる尿中ヒトポリオーマウイルスの検出
上田 順子岩田 隆子石原 得博山下 吉美権藤 俊一高橋 睦夫山下 勝村上 喜信
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1991 年 30 巻 3 号 p. 489-495

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抄録

尿中に出現した, 形態学的にウイルス感染を示唆する細胞についてヒトポリオーマウイルスであるJCウイルス (JCV), BKウイルス (BKV) のビオチン化DNAプローブを用いてin situ hybridization (ISH) を行い, ポリオーマウイルス感染を同定すると共に感染細胞のパパニコロー染色での特徴を検討した.
1) パパニコロー染色でポリオーマウイルス感染を疑った15例のうち8例にISHでDNA陽性所見が得られた.その基礎疾患は腎移植の他, 糖尿病, 白血病, 再生不良性貧血であった.
2) ポリオーマウイルスのうち, JCV-DNA陽性4例, BKV-DNA陽性1例の他に, JCV, BKVの混合感染が3例に認められた.
3) BKV1DNA陽性症例の細胞には, 電顕によりウイルス粒子を証明できた.
4) パパニコロー染色とISHの併用により, 塗抹標本でポリオーマウイルス感染の診断を確実にすることができた.

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