日本臨床細胞学会雑誌
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子宮頸部生検組織におけるin situ hybridization法によるヒトパピローマウイルスDNAの検出と型同定: Southern blot hybridization法との比較
計良 恵治岩崎 秀昭武田 敏高見沢 裕吉堀内 文男田口 明美石川 明白澤 浩清水 文七
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1991 年 30 巻 6 号 p. 1055-1062

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抄録

子宮頸部生検組織を用いてin situ hybridization (ISH) 法によりヒトパピローマウイルスDNAの検出と型同定を行うために, Southern blot hybridization (SBH) 法と比較検討した.
1.SBH法によりHPVDNAが検出された34症例についてISH法を施行したところ, HPVDNAは28例 (82.4%) に検出され, 残り6例 (17.6%) には検出されなかった。
2.ISH法でHPVDNAが検出された28例のうち, 26例 (92.9%) はISH法により型同定され, そのうち25例はSBH法との型に一致をみた.
3.ISH法でHPVDNA6/11は尖圭コンジローマに検出され, 16/18, 31/33/35型検出部位は異形成の変化がみられ, 特に16/18は高度異形成や微小浸潤癌に検出された.
4.ISH法でのHPVDNA検出部位は, 症例や組織型により異なり, 強いISHシグナルはkoilocytosisなどHPV感染に伴う形態変化がみられる部位と関連していた.また, 弱いISHシグナルは高度異形成や微小浸潤癌に関連し全層にみられた.
以上ISH法によるHPVDNAの検出率および型同定率は, SBH法によるそれとよく一致したことよりISH法でもかなりの信頼性でHPVDNAの検出および型同定が可能とみられた.

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