日本臨床細胞学会雑誌
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不妊外来におけるクラミジア感染のスクリーニング成績とその細胞所見について
関口 勲鈴木 光明赤堀 彰夫玉田 太朗
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1991 年 30 巻 6 号 p. 1068-1072

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抄録

不妊外来の婦人を対象として, クラミジアザイム (EIA) によるクラミジア感染のスクリーニングを施行した. 同時に, クラミジア感染症例の細胞所見についても検討した.
EIAによるクラミジア感染陽性率は5.4%(40/746) であった.陽性例の41%(7/17) が子宮卵管造影検査で両側あるいは片側の卵管閉鎖が確認され, 陰性例 (18%) に比べ, 有意に高率であった (p<0.05).EIA陽性症例の68%(15/22) が細胞診にてクラミジア感染陽性と判定された. クラミジア感染を示唆する細胞質内封入体, Intracytoplasmic inclusion (ICI), Nebular inclusion (NI) およびCentral target formation (CTF) は, それぞれ11, 6, 2例に認められた. また, EIA陽性例の27%に異型細胞の出現が認められ, 上皮内癌が1例存在した.
以上より, 不妊症婦人に対するクラミジア感染のスクリーニングの必要性が確認された.また, 子宮頸部細胞診におけるクラミジア感染のスクリー二ングに際しては, NIに加え, ICIの出現にも注意を払うべきと考えられた.

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