日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
アメーバ性膿胸の1例
胸水細胞像ならびに組織像について
根本 則道小松 京子関 利美斉藤 俊夫稲庭 義巳絹川 典子桜井 勇
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 30 巻 6 号 p. 1098-1102

詳細
抄録

発熱, 血痰および左胸痛を主訴に来院し, 難治性胸膜炎ならびに膿胸の診断のもと開胸胸膜生検からアメーバ性膿胸と診断された34歳, 男性例を経験した.術前の胸水細胞診では診断が困難であったが, 再検の結果, 栄養型アメーバ虫体ならびに嚢子を確認できた.強い壊死性背景から少数のアメーバを見出だすことは容易ではないが, 粘血性胸水を伴う難治性胸膜炎の存在をみた場合, 患者の生活歴に注意し, アメーバ性膿胸の可能性も考慮して検索する必要があると思われた.患者は診断確定後, フラジール (Metronidazole) を中心とした治療を受け経過良好である.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top