日本臨床細胞学会雑誌
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肝外胆管癌におけるPTCD胆汁細胞診の解析
加藤 拓渡辺 義二鈴木 泰俊武田 敏
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1991 年 30 巻 6 号 p. 979-983

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抄録

PTCD胆汁細胞診631件の中で手術, 剖検および臨床的に肝外胆管癌と診断された22例について検索した.(1) 胆汁細胞診陽性を示したものは14例 (63.6%), 疑陽性を示したものは4例 (18.2%) であり, これらの中では下部胆管癌 (Bi領域) の症例が9例 (40.9%) と最も多かった.(2) 陽性または疑陽性を示した胆汁細胞診の出現細胞形態は下部胆管癌においては集塊を形成し集合性に認められる傾向にあったのに対し, 上部胆管癌 (Bs領域) は孤立散在性に認められた。(3) これらの症例を臨床病理学的に検索すると下部胆管癌は多彩な腫瘍肉眼形態を示し, 腫瘤の大きさが平均2.1cmにて胆汁細胞診で腫瘍細胞を認めることができた。一方上部胆管癌では結節浸潤型および浸潤型を示し, 腫瘍細胞が胆汁細胞診にて認められる時点ではすでに平均的大きさは4.2cmと大きな腫瘤を形成していた.(4) 陰性を示した症例は上中部に発生した結節浸潤型で, その平均的大きさは2.5cmであった.
これらの結果は癌の発生部位, 組織型および発育進展様式に影響されたものと考えられた.

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