日本臨床細胞学会雑誌
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頸管ポリープより発見された子宮結核の1例
天児 都上田 清子松山 敏剛
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1992 年 31 巻 1 号 p. 60-64

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抄録

子宮頸管ポリープの組織検査により類上皮性肉芽腫が診断され菌培養により結核菌を証明し内膜結核と診断し得た1症例を報告する.症例は50歳, 未婚, 未妊婦, 閉経48歳で, 子宮癌集団検診で頸管ポリープを指摘された.胸部X線写真には異常所見はないが, ツベルクリン反応は強陽性であった.
子宮内膜細胞診で楕円形, 紡錘形の比較的大型の細胞で卵円形ないし紡錘形の核を有する類上皮細胞, および細胞質の周辺部に花冠状や馬蹄形状に核が配置されたラングハンス巨細胞が観察され, 背景にはリンパ球浸潤を主とする炎症所見が認められ, 多核組織球もみられた.
組織所見は子宮頸部ポリープ内に類上皮細胞とラングハンス巨細胞が集合した肉芽腫を認め, 内膜組織では内膜問質内に類上皮細胞とラングハンス巨細胞を認め一部に乾酪壊死像も認められる。肉芽腫の周囲にリンパ球浸潤を認める.
内膜細胞診は診断と薬剤の効果判定に有用である.性器結核と癌の合併例が本邦の報告例の13.3%に存在するので診断および治療時に注意する必要がある.

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