日本臨床細胞学会雑誌
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皮膚および粘膜における悪性黒色腫の細胞学的検討
自験24症例および報告240症例の検討
岡田 嘉右衛門山田 喬正和 信英井上 成史谷垣内 由之
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1992 年 31 巻 4 号 p. 604-612

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抄録

1976年から1990年までの14年間に獨協医科大学において経験した皮膚および粘膜の悪性黒色腫24例の剥離細胞像を検討した. 悪性黒色腫の細胞型を類上皮型, 紡錘型, 円型, 混合型 (類上皮型+紡錘型) の4型に分け, それぞれの型に特に本腫瘍に特徴的と思われるメラニン色素, 核内空胞, 巨大核小体, 細胞相互封入あるいは類上皮性配列の出現頻度を求めた.
上記の細胞学的特徴と思われる4項目は, 類上皮型に最も出現頻度が高く, 紡錘型ないし混合型は低かった. 粘膜の悪性黒色腫の細胞型は, 腔のそれを除くと, 類上皮型の出現頻度が高かった. それに比し皮膚の悪性黒色腫は紡錘型ないし混合型の出現頻度が高かった. 膣の悪性黒色腫はその中間型を示した. 以上のことは文献240例によっても裏付けられた. したがって粘膜の悪性黒色腫は, 膣の一部を除くと, 皮膚のそれより細胞学的診断がより容易であると思われる.

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