日本臨床細胞学会雑誌
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甲状腺乳頭癌の穿刺吸引細胞診
誤陰性例の検討
広川 満良中村 さと子物部 泰昌中島 正光森谷 卓也清水 道生福屋 崇
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1993 年 32 巻 1 号 p. 46-49

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抄録

穿刺吸引細胞診を行った甲状腺乳頭癌の誤陰性例について検討した. 再鏡検の結果, 誤陰性例は112例中39例で, そのうち塗抹標本上に腫瘍細胞がみられなかった真の陰性例は20例 (17.9%) で, 腫瘍細胞が存在したにもかかわらず良性あるいは悪性の疑いと報告した誤判定例は16例 (14.3%) であった. 真の陰性例は腫瘍径が1cm以下の小さい場合 (微小癌), 石灰化や骨化がみられるもの, 肉眼分類では完全被包型や部分的被包型などの症例に出現する傾向がみられた. 誤判定の原因としては細胞採取量が少ないこと, 核内封入体や核溝がみられなかったこと, あるいはそれらの数が少なかったことなどがあげられた.

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