日本臨床細胞学会雑誌
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尿細胞診免疫染色が診断に有用であった膀胱悪性リンパ腫の1例
水野 義己小枝 吉紀原 一夫
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1994 年 33 巻 3 号 p. 522-525

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抄録

症例は76歳の男性.主訴は血尿および頻尿.自然尿による尿細胞診で, 散在性, 一部数個の小集団で出現して, N/C比の大きな, 核がやや偏在傾向にあり, 核小体が1個ないし数個みられる腫瘍細胞を認めた.免疫染色により, 膀胱の悪性リンパ腫と確定診断された.
尿細胞診検体は日により腫瘍細胞の形態が異なり細胞形態のみでは確定診断が困難なことがあるが, 免疫染色はきわめて有効であった.

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