日本臨床細胞学会雑誌
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乳腺アポクリン癌の穿刺細胞像の検討
藤井 雅彦山本 寛大河戸 光章松永 忠東小宮山 京子村田 淳庄野 幸恵石井 保吉
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1996 年 35 巻 2 号 p. 99-104

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抄録

アポクリン癌の細胞学的特徴を明確にするため, アポクリン癌9例と対照としてアポクリン化生の目立つ良性症例15例の穿刺細胞標本を用い, 細胞集塊の形態や個々の細胞所見について検索を行い, 以下の結果を得た.
1. アポクリン癌は好酸性穎粒状の広い細胞質を有する良性化生細胞に類似した細胞からなるものの, 良性例と比べて多少なりとも細胞の散在性や重積性を示す傾向にあった.
2. アポクリン癌にみられる細胞集塊は, 細胞境界が不鮮明なことが多く, しばしば泡沫状の細胞質を伴っていた.
3. アポクリン癌では通常, 核の腫大や大小不同が目立っており, また大型の核小体が高頻度に出現した.
このような細胞像の特徴を判定に活かすことにより, 穿刺細胞診におけるアポクリン癌の診断がより的確になるものと思われる.

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