日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
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乳腺硬癌の細胞学的検討
特に小型硬癌細胞を中心に
北村 隆司光谷 俊幸土屋 眞一渡辺 糺松井 成明津田 祥子五味 邦英太田 秀一
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1996 年 35 巻 6 号 p. 640-646

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抄録

小型細胞で構成される乳腺硬癌48例を用いて, それらを組織形態別に索状型, 腺管型, 充実型の三亜型に分け, おのおのの細胞学的特徴 (穿刺吸引細胞診) の検索を行った.さらに, 腺管型における腺上皮一筋上皮系細胞の二相性の有無についてもsmooth muscle actin (以下, SMAと略記) 染色を施し, 検討を行った. その結果, 小型細胞からなる硬癌の診断のポイントは, 索状型硬癌では採取癌細胞が少数であることから, 核形の不整あるいはICLsの出現の有無に, 充実型硬癌ではmonotonousな腫瘍細胞の散在性出現と細胞極性を認めない小充実集団の存在に, 腺管型硬癌では他の亜型に比べ細胞異型に乏しく良性病変との鑑別が必要となることから, 鋳型状集団の出現や腺管状から鋳型状への移行像の存在, ならびに筋線維芽細胞との鑑別に留意したSMA染色の反応性に着目することが重要と思われた.

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