日本臨床細胞学会雑誌
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気管支肺胞洗浄液, 喀疾中にPneumocystis carinii原虫, 糞線虫を認めたくすぶり型成人T細胞白血病の1例
古谷 能祥山田 和昭田島 紹吉前田 昭太郎
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36 巻 (1997) 2 号 p. 179-184

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抄録

気管支肺胞洗浄液, 喀疾細胞診からP.carinii原虫, 糞線虫を認め, 免疫不全を疑い精査し, くすぶり型ATLと診断しえた1症例を経験したので報告する.
症例は48歳女性.咳漱, 喀疾, 全身倦怠, 体重減少を自覚, 胸部X線・CTにて両肺野にびまん性微細粒状影がみられ, 過敏性肺臓炎を疑った.しかし, 気管支肺胞洗浄液からパパニコロウ染色で泡沫状物質を認め, グロコット染色, 免疫染色でP.carinii肺炎と診断された.さらに, 擦過2週間後の喀疾細胞から線虫が出現, 糞線虫を疑い糞便を検索したところ, 類似した線虫を認め糞線虫症と診断された.
そこで, 免疫不全を疑い精査の結果, ATLV-1抗体が陽性, 末梢血液検査で花弁状や切れ込みを伴った異型リンパ球を認め, 本症例は, くすぶり型ATLと診断された.

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