日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
細胞診検体におけるアポトーシスの検出に関する基礎的検討
根本 則道中村 尚志隆 孝太郎飯島 和子古瀬 慶子長田 宏巳絹川 典子桜井 勇
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 36 巻 4 号 p. 358-363

詳細
抄録

細胞診検体におけるTUNEL法によるアポトーシス検出に関する基礎的検討を, ヒトリンパ球樹立細胞株 (C5/TK1), 担癌ならびに非担癌患者腹水細胞, ならびに組織捺印ないし圧挫塗抹細胞標本を用いて行った. 固定液の検討では95%エタノール, 100%メタノールは日常的な固定時間ではほとんど差を認めず, 最長10ヵ月の浸漬固定でもアポトーシスの検出が可能であった. 一方, 長期のアルデヒド系固定では非特異反応が生じやすく長期保存には不適であった. タンパク分解酵素処理はいずれの固定条件でも必要であり, 室温15分の反応では10μg/mlのPK処理で良好な結果が得られたが, 20μg/ml以上の濃度では消化による細胞剥離に加え, さらに高濃度では非特異反応が生じやすく不適であった. 光顕による細胞所見ならびに組織でのアポトーシスの局在・分布との比較からは細胞診検体上でのTUNEL法によるアポトーシス検出の信頼性が確認された.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top