日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
子宮内膜細胞診が診断の契機となった乳腺浸潤性小葉癌の1例
浦岡 孝子辻本 正彦黒川 和男大西 あゆみ奥田 敏美郡司 有理子寺尾 壽幸滝 一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 36 巻 4 号 p. 413-417

詳細
抄録

婦人科細胞診標本において, 生殖器癌以外からの転移性癌由来の悪性細胞の出現をときに経験することがある. 本邦ではその大部分を胃癌が占め, 欧米で第1位とされる乳癌の子宮転移は少ないとされている.
今回の症例は, 検診にて卵巣嚢腫と多発性の乳腺腫瘤を指摘され, 同時期に婦人科細胞診と乳腺穿刺吸引細胞診 (Aspiration biopsy cytology: 以下ABC) が行われた. 当初のABCでは, 細胞量少数のため陽性の所見は得られなかったが, 内膜細胞診にてIndian file状配列や細胞質内小腺腔を認め, 転移性子宮癌, 特に乳癌が疑われ, 全身および再度乳腺を精査した結果, 乳腺原発浸潤性小葉癌が判明した症例である. 乳癌子宮転移例の内膜細胞診所見について, 若干の文献的考察を加えて報告する

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top