日本臨床細胞学会雑誌
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卵巣粘液性および漿液性腫瘍の捺印細胞診
鐵原 拓雄広川 満良清水 道生有光 佳苗藤原 恵一
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1998 年 37 巻 6 号 p. 577-582

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抄録

卵巣の粘液性腫瘍27例と漿液性腫瘍25例の捺印塗抹細胞像を形態的に比較検討した. 粘液性腫瘍は高円柱状で, 細胞質内に粘液を有し, 三日月状核が特徴的であった. 一方漿液性腫瘍は立方状を呈し, 細胞質はライトグリーンに好染する傾向がみられた. 核の縦溝は粘液性腺腫に特徴的であった. 砂粒体は漿液性腫瘍だけではなく, 粘液性腫瘍にもみられること, 背景の粘液は漿液性腫瘍でも出現する場合があること, 腸上皮型の粘液性腺腫や粘液性境界悪性ではcribriform様配列がみられること, 漿液性腺腫や漿液性境界悪性では乳頭状の集塊から突出する核がみられるが, 腺癌ではみられないことなどが明らかになった. 上記の結果から粘液性腫瘍や漿液性腫瘍を細胞診にて診断することは可能と思われる.

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