日本臨床細胞学会雑誌
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子宮内膜増殖症および類内膜腺癌G1の細胞像に関する検討
細胞集塊の形態異常を中心に
則松 良明森谷 卓也香田 浩美尾関 祐里津嘉山 朝達
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1998 年 37 巻 6 号 p. 650-659

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抄録

今回われわれは子宮内膜増殖症と瘡類内膜腺癌G1の細胞像について, 細胞集塊形態8項目, 付随所見4項目の12項目を用いて, 細胞集塊の形態異常を中心にその意義について検討した. その結果, 出現細胞集塊の20%以上が異常集塊からなる症例は内膜増殖症以上, 70%以上では異型増殖症以上の病変を疑う指標となりえることが明らかになった。具体的な異常所見としては, 1) 腺管の最大幅が最小幅の2倍以上の拡張腺管集塊が主体を占める場合, 単純型内膜増殖症を, 2) 不整形突出集塊, 乳頭状集塊, 腺密集増殖集塊, 樹枝状集塊が主体を占める場合, 複雑型内膜増殖症以上の病変を推定することが可能と思われた. 3) 樹枝状集塊は類内膜癌G1推定の指標で分岐数2回以上の樹枝状集塊が特徴的であった. 4) 小集塊異型細胞や壊死性背景は類内膜癌G1推定の指標となった. 炎症細胞取り込み像, 扁平上皮化生細胞は異型増殖症以上の病変推定の一助となった. 5) 核の腫大や大小不同傾向は異型増殖症以上の病変推定の一助となった.

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