日本臨床細胞学会雑誌
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複雑型子宮内膜増殖症の細胞診断に有用な異型内膜腺細胞塊について
今井 忠朗横野 秀樹泉 貴文源田 辰雄本告 匡蔵本 博行
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1998 年 37 巻 6 号 p. 660-665

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抄録

複雑型子宮内膜増殖症 (以下, 複雑増殖) に出現する細胞は異型性に乏しいため, 個々の細胞のみの判定では, 正しく細胞診断するには限界がある. そのため, 細胞集塊に着目して, その診断精度を向上させる努力がなされている. そこで, われわれも無病正常者に出現する細胞集塊である内膜腺細胞塊の基本的な形態の把握をすることから始め, 複雑増殖に出現する内膜腺細胞塊の形態的相違を無病正常者と比較検討した. そして複雑増殖に出現するものを異型内膜腺細胞塊と呼称し, その形態的変化・特徴を次の4項目として提唱したい.
(1) 最外層辺縁の凸凹.(2) 外側柵状配列の不規則性.(3) 柵状配列内側と中心域の境界.(4) 集塊中心域の重積性.
いずれの項目も, 腺管を構成する細胞の増殖に伴う偽重層による腺細胞塊の変化といえる所見であろう.

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