日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
腋窩副乳に発生した線維腺腫の細胞診
鐵原 拓雄広川 満良有光 佳苗園尾 博司
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 38 巻 2 号 p. 148-150

詳細
抄録

腋窩の穿刺吸引細胞診で副乳が疑われ, 組織診では線維腺腫であった1例を経験したので報告する. 症例は48歳, 女性で, 腋窩腫瘤および乳腺腫瘤の穿刺吸引細胞診が行われた. 腋窩腫瘤の標本では, 小型で類円形の上皮細胞がシート状, 一部偽乳頭状に出現していた. 核は類円形で, 大小不同に乏しく, 核間距離は密で, 核クロマチンは細か粒状を呈していた. 一部に小型の核小体が1-2個観察された. 集塊内には濃染する紡錘形細胞がみられ, 背景には双極裸核細胞が観察された. 乳腺腫瘤の標本でもほぼ同様の細胞像が観察された. 乳腺腫瘤および腋窩腫瘤の組織診断はともに線維腺腫であった. 副乳およびそれから発生する良性腫瘍の診断には穿刺吸引細胞診が有用と考えられた.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top