日本臨床細胞学会雑誌
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アポクリン化生細胞の良悪の鑑別が困難であった乳癌の2症例
神崎 由佳稲本 和男林 孝俊平尾 喜美子布村 眞季藤田 葉子藤田 琢史若田 泰
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2000 年 39 巻 1 号 p. 30-34

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抄録

多数の異型アポクリン化生細胞が穿刺吸引標本に出現し, 良悪の診断に苦慮した乳癌の2症例を報告する.組織標本では, 症例1は腫瘍の大部分が非浸潤性のアポクリン分化を示す乳癌で占められており, ごく一部に浸潤性乳頭腺管癌の像がみられた.症例2はアポクリン癌であった.良悪の鑑別を要する異型アポクリン化生細胞が認められる場合は, 積極的な再検や組織検査が必要であると考えられた.

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