日本臨床細胞学会雑誌
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細胞診自動化の基礎的検討とその問題点
井筒 俊彦小見 英夫川原 寿緒庄子 忠宏利部 輝雄外舘 明彦門脇 成子熊谷 裕子
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2001 年 40 巻 2 号 p. 193-199

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抄録

目的:CAS200画像解析装置およびAutopapシステムを用いて子宮頸癌細胞診自動化スクリーニングの基礎的検討を行った.
方法:子宮頸癌集団検診受診者, 1481例より子宮頸部搾過検体を採取し標本を作製した. 作製した標本をCAS200画像解析装置にて測定し, 測定結果を日本臨床細胞学会認定細胞検査士によって判定された細胞診判定結果と比較検討した. 次いで日本臨床細胞学会認定細胞検査士が鏡検し, すでに結果が判明している集団検診検体3232検体に対し, AutopapシステムのPrimary Screening用programを用いて検査対象の75%を要再検 (PS-Review) とする設定により検討を行った.
成績:CAS200画像解析装置を用いて子宮頸癌集団検診受診者, 計1481例に対し子宮頸癌細胞診自動化スクリーニングを行った結果, 正診率は87.0%, 偽陽性率は13.7%であり, 偽陰性率は4.4%であった.
Autopapにより測定された全検体数は, 3232検体であり, この中で測定可能検体は, 2741検体 (84.8%), 測定不能検体は491検体 (15.2%) であった. 測定可能であった2741検体の内, No Further Reviewと判定された検体は, 540検体 (19.7%) であり, CT Reviewと判定された検体は, 2201検体 (80.3%) であった. CT Review2201検体におけるランキング別の陰性, 陽性検体の割合は, それぞれ陰性2181検体 (99.1%) と陽性22検体 (0.9%) であった. しかし, 22検体中におけるClass VあるいはClass IIIaと判定された2検体は低いランクにとどまった.
結論:Autopapシステムによる子宮頸癌細胞診自動化スクリーニングのためには, 1) 測定不能検体を少なくするためのより良い標本作成法の開発, 2) ソフトの改変による『しきい値』の改善 (50%以下), 3) 細胞診の異型度とAutopapのランキングの相関性についての検討が必要であると考えられた.

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