日本臨床細胞学会雑誌
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細胞診標本の適正・不適正判定は細胞診断の精度管理において有用である
子宮頸部細胞診における検討
中本 周佐々木 陽子岡田 早苗松ノ谷 尚子皆川 幸久
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2001 年 40 巻 4 号 p. 349-353

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抄録

目的と方法:当院では, 細胞診標本の適正・不適正判定法を独自に作成し1996年11月より日常業務として運用してきた. その有用性を明らかにする目的で子宮頸部細胞診3,000件の標本適正・不適正を患者年齢別および採取医師別に解析した.
成績:子宮頸部細胞診標本には, 不適正標本が34.3%含まれていた.その割合は閉経後 (50歳以降) では414~48.8%, 閉経前 (50歳以前) では29.3~32.3%であり, この差異の主因は乾燥であった. 一方, 採取医師別の不適正標本率は最大54.7%, 最小25.8%であり, この差異の主因は採取細胞量の不足であった.
結論:1) 子宮頸部細胞診では不適正標本が少なからず発生していた. 閉経後患者では標本乾燥への留意が特に必要であり, 採取医師は採取手技と標本処理法についての工夫と学習が必要である.2) この様に標本の適正・不適正判定は細胞診断の精度管理にきわめて重要であり, 一方では診断結果の信頼性を知る診療情報としても重要である.

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