日本臨床細胞学会雑誌
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術中迅速細胞診が診断に有用であった重複癌 (卵巣粘液腺癌と子宮体部類内膜腺癌) の1例
鈴木 博井浦 宏窪澤 仁葛田 憲道岩崎 秀昭武田 敏
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2002 年 41 巻 5 号 p. 353-356

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抄録

背景:卵巣癌と子宮体癌との重複癌の報告はあるが, その大部分は両方ともに類内膜腺癌である.今回われわれは卵巣で粘液性嚢胞腺癌, 子宮体部で類内膜腺癌と同じ腺癌ではあるものの異なったタイプの重複癌を経験し細胞診断が可能であった症例について文献的考察を加え報告する.
症例:51歳, 当院産婦人科を紹介され受診.エコー, CT, 腫瘍マーカー等により卵巣悪性腫瘍が強く疑われた.術前の内膜細胞診で腺癌を疑う細胞が認められ組織診を施行, 類内膜腺癌と診断された.その後子宮摘出+両側付属器切除術および骨盤内リンパ節郭清術を行った.
結論:術中迅速捺印細胞診にて卵巣癌と子宮体癌は明らかに異なったタイプの腺癌と診断できたことにより, 重複癌の術中診断における細胞診の有用性が示された.

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