応用地質
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角閃石族の化学組成に基づく銭亀―女那川テフラの対比
渡辺 葉月岡田 里奈梅田 浩司西田 雄貴
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2022 年 63 巻 5 号 p. 228-236

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抄録

銭亀火山は津軽海峡の水深約50mの海底下に位置する第四紀火山であり,降下軽石を噴出したステージ1および降下軽石・火山灰および火砕流堆積物を噴出したステージ2の活動に区分される.これらの噴出物は銭亀―女那川テフラ(Z-M)と呼ばれ,津軽海峡から約200km東方の日高山脈や十勝平野にまで分布している.遠方に到達したこのテフラが銭亀火山のどの活動に由来するのか,また,その噴出年代を層位学的に特定するため,十勝平野南部のローム層において角閃石族の化学組成を指標にZ-Mの対比を行うとともに,Z-Mの上・下位の年代既知のテフラの識別を行った.その結果,十勝平野南部で見つかったZ-Mは,銭亀火山のステージ2の活動による噴出物であること,降灰年代は約54 ka以降44.1 kaまでの間であることが明らかになった.

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© 2022 一般社団法人 日本応用地質学会
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