抄録
琉球石灰岩分布地帯への垂直電気探査の適用性を検証するため, 砂川地下ダム流域において実施された垂直電気探査結果とボーリングデータとの比較を行った。
垂直電気探査で得られたVES曲線は高比抵抗層が低比抵抗層に挟まれた3ないし4層構造を示し, ボーリング結果と調和的である。電気探査の解析結果から, 標準曲線法とリニアフィルター法による層厚の推定はあまりうまくいかないが, 直視法による推定基盤深度とボーリングデータとの相関係数は0.79と比較的高く, リニアフィルタ法による推定方法よりも良好である。
琉球石灰岩の比抵抗値は, 亀裂の頻度, 2次的な粘土の含有量, および表層の粘土層厚により影響されている。透水係数と比抵抗値とには弱い正の相関が認められるが, 本調査地域と同様の地質構造を有する琉球石灰岩地域においては垂直電気探査から透水性を予測することは困難であることが明らかになった。