抄録
松江平野において過去数千年間に堆積した泥質堆積物の柱状試料を採取し, 堆積環境と地盤工学的特性との関係の解明を試みた。地球化学的・堆積学的に復元された松江平野の地史は, 堆積物の強度・変形特性と密接な関係をもつことが示唆された。特に粒子間結合物質としての炭酸塩は, その析出量が塩分・酸化還元などの堆積環境に規制され, 地盤工学的特性に影響を与えているものと考えられる。堆積物の有機炭素・窒素・硫黄・炭酸塩炭素濃度およびそれらの量的相互関係は堆積環境評価に有効であり, さらに同分析値は土の強度・変形特性に大きな影響を及ぼすセメンテーションの定量的評価にも応用できることが明らかになった。