応用地質
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泥質岩の盤膨れに岩石組織が及ぼす影響
能取層泥質岩の例
柏谷 公希川崎 了金子 勝比古米田 哲朗
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2007 年 48 巻 2 号 p. 97-102

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抄録

切土によって露出した新第三系中新統能取層泥質岩に一様でない盤膨れが発生した素因を, 盤膨れの大きな箇所と小さな箇所のボーリングコアから採取した試料の鉱物組成, 化学組成および岩石組織から考察した. 試料の鉱物組成と化学組成に明確な差は認められないが, 盤膨れの大きな箇所の試料は盤膨れの小さな箇所の試料よりも構成粒子が粗粒で, 基質部へ蛍光剤入り樹脂が含浸しやすい. 今回の盤膨れは, 切土による露出で劣化した泥質岩が水の作用を受け, スメクタイトの膨潤などにより体積増加することで発生したとすると, 粒度分布が異なることで生じた不連続構造の差異が盤膨れの大きさに影響を及ぼし, 一様でない盤膨れを生じさせたと考えられる.

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© 日本応用地質学会
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