応用地質
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遺伝的アルゴリズム (GA) と逆解析を用いた不飽和軟岩の透水性評価
Min MAUNG MAUNG渡辺 邦夫佐々木 泰長田 昌彦
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2008 年 49 巻 2 号 p. 64-77

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抄録

軟岩の不飽和透水特性 (水分特性曲線と透水係数の飽和度依存性の関係) は, トンネルや岩盤表面近傍などの飽和・不飽和地下水解析する場合, 妥当に評価する必要がある. 本研究では, この不飽和特性を, キャンベルモデルと遺伝的アルゴリズム (GA) を用いて推定する実用的な方法を開発した. 本研究の主目的は二つあり, 一つは, キャンベルモデルが軟岩の不飽和特性評価に適用できるかを調べることである. 二つめの目的は, キャンベルモデルに含まれる二つのパラメーター推定に, 遺伝的アルゴリズムがどの程度適用できるかを調べることである. これらのパラメーター推定を, 青森県六ヶ所村から採取したディスク状に加工した第三紀堆積軟岩表面からの蒸発量変化を逆解析することで行った. 本研究では, 環境条件の異なる場で行う二つの蒸発変化実験方法を提案した. これらの実験を用いて, 5個の砂岩, 8個の凝灰岩試料のパラメーターを推定した.
研究の結果, まず, 蒸発量の非定常変化が, 試料の飽和度が小さい範囲を除いて, キャンベルモデルを用いて解析しうることが明らかとなった. また, 遺伝的アルゴリズムが, 逆推定にうまく用いうることが明らかとなった. さらに, 提案する方法が軟岩の不飽和特性評価上実用性が高いことがわかった.

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