1995 年 11 巻 2 号 p. 3-12
大学生の英語学習における自己評価,現実的な可能目標と理想的目標をパフォーマンス・チャートを用いて技能別に検討した.結果は,自己評価,可能な目標,理想的目標ともに技能間の難易度の差は全体としてほとんどなかった.獲得したい技能は,「対面場面での会話」と「媒体から情報を聞き取る」にまとめられた.このことから,獲得意欲の強さと目標の高さは独立であることが明らかになった.最後に,教授者のとらえる難易度と学習者のとらえる難易が概ね一致していることを確かめ,パフォーマンス・チャートの妥当性を示した.