2010 年 26 巻 2 号 p. 35-41
本報は,工業高校の教員と生徒がタイムエイドを開発し,その教員が指導を行い,また,その開発に携わった生徒も指導の補助者として加わり,特別支援学校の教職員がそのタイムエイド製作を行った実践的研究である.本実践から,(1)工業高校と特別支援学校との連携の在り方について考察すること,(2)特別支援学校で不足している教材・教具を明らかにすること,を目的としている.それらを明らかにする方法として,タイムエイド製作に参加した特別支援学校の教職員に対して質問紙調査を実施した.質問紙調査について分析した結果,(1)工業高校と特別支援学校との連携においては,授業及びクラスで使用できる内容(=製作物)であること,(2)工業高校と特別支援学校との連携においては,ものづくりを中心とした内容でも適切に実施できること,等が明らかになった.