教育情報研究
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日本の公共図書館の学校支援Webページの現状と意義
金沢 みどり
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2019 年 34 巻 3 号 p. 3-18

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抄録

これからの生涯学習社会では,児童生徒の学習支援,読書支援,情報活用能力の育成支援,及び,教職員の授業支援の観点から,公共図書館と学校及び学校図書館の協働による連携が求められている.そのような連携を実現するためには,公共図書館による学校支援サービスの提供が必要である.本研究では,日本の公共図書館Webサイトの学校支援Webページを対象として,児童生徒の学習支援,読書支援,情報活用能力の育成支援,及び,教職員の授業支援の観点から,学校支援Webページのコンテンツについて現状調査を実施した.さらに調査結果を踏まえて,5種類のコンテンツ(①学校支援サービスについて,②リソース・シェアリングについて,③図書館プログラムについて,④教職員の授業支援や教材研究などに関する情報源について,⑤児童生徒の学習支援,読書支援,及び,情報活用能力の育成支援などに関する情報源について)から構成される学校支援Webページのコンテンツ・モデルを提案した.また,学校支援Webページのある公共図書館Webサイトは,学校支援Webページのない公共図書館Webサイトと比べ て,子どもWebページ,ヤングアダルトWebページ,及び,子ども読書Webページを備えている比率の高いことが明らかになった.今後は,学校教育の充実と地域の教育力の向上のために,公共図書館Webサイトは,学校支援Webページ,子どもWebページ,ヤングアダルトWebページ,及び,子ども読書Webページの4種類のWebページを備えることが肝要である.

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