教育情報研究
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小学校における通信簿改訂の推移について : 大阪市立小学校を中心に
森本 哲郎
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1992 年 7 巻 3 号 p. 34-42

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抄録

この報告は, 現行小学校学習指導要領の実施期間中(1980年〜91年)に, 大阪市立小学校が発行した通信簿を4回にわたり調査して, 改訂の推移から通信簿の課題解明の状況を明らかにしたものである. 調査は,通信簿の名称, 使用形態, 学習の記録, 性格・行動の記録, その他記載事項の5項目を中心に検討した. この結果, 学習の記録において, 1つの教科に「総合・分析的評価」(58→79.9%)を試みる通信簿, その他記載事項での「特別活動の記録」(35→63.1%), 「校章の有無」(52→75.8%), 「通信簿の見方」(81→91.9%) など, 顕著な変化がある. このように各項目の改訂は,調査年次前における学校教育の課題に対して, 各学校の考えを反映させながら推移している. こうした状況について, 大阪市立小学校通信簿改訂の実態から述べる.

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