頭頸部外科
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原著
甲状腺濾胞型乳頭癌の検討
—第4版WHO分類との比較—
花本 敦山根 有希子杉本 美香子三代 康雄愛場 庸雅
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2021 年 31 巻 1 号 p. 7-12

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抄録

2017年に改訂された第4版WHO分類では従来の甲状腺濾胞型乳頭癌の病理所見に関し,良性と悪性の境界領域の腫瘍として,乳頭癌様核を有する非浸潤性甲状腺濾胞性腫瘍(NIFTP)と悪性度不明の高分化腫瘍(WDT-UMP)が新たに規定された。今回われわれは当科にて甲状腺濾胞型乳頭癌と診断された11症例について再検討を行った。この中で第4版WHO分類においての濾胞型乳頭癌は4症例,NIFTPは5症例,WDT-UMPは2症例であった。術前の超音波検査,CT,穿刺吸引細胞診ではこれらの病理所見の予測は困難であった。将来的には穿刺吸引細胞診の遺伝子検査で術前に病理所見が予測でき個別化治療が行える可能性がある。

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