園芸学会雑誌
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原著論文(英文)
核型解析によるイチョウ雌雄間の染色体の違いとfluorescence in situ hybridization (FISH) による染色体上のrDNAマッピング
中尾 義則平 知明堀内 昭作河瀬 憲次向井 康比己
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2005 年 74 巻 4 号 p. 275-280

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抄録

イチョウは雌雄異株であるが, 現在, 雌雄の判別は生殖器官の観察によるしかない. そこで, 染色体における雌雄の違いについて調査した. 染色体数は雌雄ともに24本 (12対) であった. 付随体を持つ染色体の数は, 雄株と雌株それぞれ3本と4本であった. これら付随体の2本はもっとも大きな中部動原体型染色体の短腕にあり, その他の雄株の1本と雌株の2本は次中部動原体型染色体の長腕にあった. CMA染色の結果, 雌雄ともに2本のもっとも大きな中部動原体型染色体の短腕と2本の次中部動原体型染色体の長腕のそれぞれの二次狭窄部に, 合計4か所の黄色いバンドが認められた. 5S rDNAと26S-5.8S-18S rDNAをプローブとしたFISH解析で両領域ともに二次狭窄部に位置し, 雌雄間に違いはなかった. また, これらの位置はCMAバンドと同様の場所に検出された. したがって, イチョウの雌雄性の判別は付随体の数によって判別できるが, 5S rDNAと26S-5.8S-18S rDNAをプローブとしたFISHシグナルやCMA染色では判別できないことが明らかとなった.

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